嗜好の変化

子供から大人になると好きなものが変わるといいますが、
私もけっこう好きなものが変わりました。
 
今はほとんど見ないのですが、
実は私は野球を観るのが小さい頃はとても好きだったのです。
新聞記事は細部に渡ってチェックしていましたし、
打率やホームランの成績チェックもしていました。
プロ野球カードの入っているポテトチップも買って
カードも集めたりしました。
好きな選手は巨人の淡口と近鉄の新井でした。
 
今考えるとあれは何だったのでしょう。
今は今年の順位すら知りません。
でも、20年くらい前まで、野球は千葉県の中学生くらいの男子みんなの
共通の話題だったのです。全国的にもそうだったように思います。
 
私は家庭的な要素や体型的な要素(肥満児だった)を考えると
いついじめにあってもおかしくなかったのですが、
共通の話題を抑えていたことで何とか乗り切ってきました。
ただ、私がオカマ化して、オカマの友人がたくさん出来ると
共通の話題としての必要がなくなり、
野球への情熱はあっという間に冷めていきました。
 
その逆で女子プロレスというのも
好きになったり嫌いになったりです。
私は幼稚園から小学校3年生くらいまで
プロレス全般が大好きでした。
その頃はみんなガチンコで戦っていると思って
大興奮して観ていました。
 
しかし、ある日母親が私の耳元で
「これ、全部台本があって決まってるのよ」
と囁き、熱くなっていた分急速に
熱が冷めてしまったことがありました。
  
それから大人になり、オカマとなった後、
筋書きがあったとしても
人を楽しませるプロ意識、
根性といったものに改めて感化され、
再び好きになりました。
若いオカマ達の共通の話題でもあったからです。
 
私の好きなプロレスラーは
ジャガー横田さんやミミ萩原さん、デビル雅美さんから
突然、北斗晶さんや豊田真奈美さんといったように間が抜けるのです。
間に素晴らしいレスラーの皆さんもいたのに、
あまり観ないというもったいないことをしたなと今は思います。
 
嗜好というのはその時、その時の自分の状況を
反映しています。もちろん単純な好き嫌いというのもあるのですが
そこには周りの環境とそこで生き残るための戦略も見え隠れしていて
楽しいものです。ほほほ。