過大な負荷と解放の軌跡

この所、けいこちゃんにハマっている私です。
けいこちゃんは
松坂慶子さん、荻野目慶子さん、globeのKeicoさんなど
今までも大好きな方が多かったのですが、
ついに、ついに、この圭子ちゃんに手を出してしまいました。
藤圭子さんです。
  
個人的には演歌が苦手で
今まで食わず嫌いで聞いて来なかったのですが、
面影平野でハマり、流星ひとつというノンフィクションでハマり
結構な圭子ちゃん祭り状態です。
  
簡単にまとめることは難しいのですが
かいつまんで言うと  
貧困、旅芸人家族、北海道、目の不自由な母、DVの父親、中卒等
私のゲイ、女装なんて馬鹿らしくなるくらいの負荷。
その負荷に日本人形みたいな綺麗な容姿の女性が闘い、
解放への進化で狂気を孕んだ。
しかも美人なだけでなく、賢く歌がめちゃくちゃ上手かった。
スターになりますよ。ビッグスター。
目が離せませんもの。
  
私は図々しい女装で、
いつも結構な美人やスターにも感情移入してしまい、
自分が同じ環境だったら、どうだっただろうと考えます。
  
それは私が末っ子で
上の姉がやっていることを、
自分だったらどうだろうと妄想していた頃からの癖で
未だに妄想からの感情移入が止まりません。
  
人生に2度も
冬に上着を着ていなくて
かわいそうだからと上着をもらったことがあるでしょうか。
  
あ、今思い出したら私も一回あった。
  
でも圭子ちゃんは10代で2回も。
私は20代に東京でもらったけど、
圭子ちゃんは北海道だった。
私はその寒さに耐えられただろうか。
  
それを思いながら
圭子ちゃんが歌う雪が降るとかを聞くと
余計感慨深いものがあります。
  
そもそも北海道の人が雪の歌を歌ううだけで
泣けるのに。
  
デビューの売込みをかける喫茶店での面接で
飲み物でなく、貧しくてお腹が空いてナポリタンを注文してしまった圭子ちゃん。
  
やだ、私も気取った席でお腹が空いて食べ物を注文してしまったことがありました。
  
でも私がやると喜劇なんですが
圭子ちゃんがやると日本人形みたいな美人だから
グッと胸に迫るものがありますね。
  
とにかく絵になる女性だったのです。
  
圭子ちゃんの最後は新宿の高層マンションから身投げということでした。
私は昔、自死について否定的でしたが
経験を積むうちに、そういう衝動は誰にもあって
するかしないかの違いだということに気付き
仕方のないことだと思うようになりました。
  
もちろん自死を賛美するつもりはありません。
周囲に迷惑や悲しませることも多いです。
ただ、そういう人もいるということは
受け入れようと思うようになりました。
  
最後まで闘えという人もいるけど、
私も言っていたけど、
体調を崩したり、それに伴って精神状態も落ちてしまったりすることがあり、
特に若い頃、高い頂に上り詰めてしまった人で
その感覚が残っている人については
年齢を経て、現実を受け入れることが難しいこともあるのです。
   
旅行に行っていたのですが
旅先でも圭子ちゃんのことを考えてしまい
あまりに集中して音楽を聴きながら空港内を歩いていたら
壁にぶつかってメガネが壊れました。
  
そんな人生です。
  
不器用ですから。
ふふふ。