逆宝塚≒パタヤのニューハーフショウ

ハシゴしましたよ。
アルカザール http://www.alcazarpattaya.com/
ティファニー http://www.tiffany-show.co.th/

今までパタヤは4回ほどいったことがあるのですが
実はこの二つの劇場にはいったことがなかったのです。
私はドラァグクイーンというところに変なこだわりがあり、
ニューハーフさんと違うという意識が強かったのです。

今までは。

でも、最近、オネエとして一括りにカテゴライズされ、
なおかつご一緒した時に素敵な方も多かったので
食わず嫌いはイカンと思い、行ってみたのです。

凄かったです。
まず劇場が大きい。
1000人くらい入る劇場で、それを日に3回やっていました。
満席ではありませんが8割くらいは埋まっていました。
保守的に見積もっても2000人以上が毎日見ている計算に。
パタヤという街の集客能力と共存共栄関係にあると思いますが
毎日その数のお客様にショウを提供していけば、
必然的にエンターテイメントとしてのレベルが上がるはずです。

たとえば日本でも
賛否両論はありますが、個人的にはエンターテイメント界の底上げをしているのは
東京ディズニーランド/シーと宝塚歌劇団劇団四季だと思っています。
3つとも演目内容はともかく、
日劇場でたくさんの人にエンターテイメントを提供しているからです。

ダンサーの雇用、裏方の雇用、企画側の雇用、
そういうものを生み出してこそ産業としての厚みが出てきます。
優秀な人材も育ちます。パタヤのニューハーフエンターテイメントでは
それが行われているのです。
そりゃ、凄い人材がたくさん飛び出てきますわ。

で、ショウを見ていて思ったのは、これは宝塚の逆だなと。
宝塚はやっぱりみなさん男装の麗人を見に行くわけですよね。
ツウな人は専科の春日野八千代先生などを見に行っていた
という人もいるかと思いますが
たいていは男役のスターを見に行くのではないでしょうか。

ティファニーとアルカザールはその逆です。
元男が女性になって、それを売りにしています。
男性ダンサーもいますが、完全に引き立て役。
しかもニューハーフのみなさんが元男でその上ハイヒールを履いているので
男性ダンサーが皆小さく見えます。
そこがエンターテイメントとしては惜しいところなのかと思います。

アルカザールとティファニーの違いはなんだったかというと
ティファニーの方がより宝塚らしく、アルカザールのほうが今はなきコマ劇場っぽい
ということでしょうか。
細かいところをいうと
アルカザールは演目を撮影をしている人が結構いて、放置していました。
ティファニーは演目中は撮影禁止です。
後、各地の民族的な踊りをするところがあるのですが
アルカザールはなぜか皆ハイヒールを履いたまま演目を踊っていました。
ティファニーはハイヒールを脱いでいました。
ベリーダンスやインド舞踊をハイヒール履いたままするって大変ですよね。
なのでとても気になったのです。

ティファニーはニューハーフのミスユニバースの大会があって
2009年にはるな愛さんが出て、優勝をしていたので
エレベーターの扉に大きな写真としていらっしゃいました。

ショウの内容はどちらかというとディズニーに近い感じで
セットがものすごく大掛かりで豪華でした。
お金がかかってる感じです。
時々、セットチェンジ用で大掛かりなセットのいらないオカマっぽい
ディーバ系の曲でつないでいました。

ニューハーフのスターの皆様は
医学の進歩の結晶というべきか、
皆、一様に無国籍で美しい造作をしていました。

私はいつも意地悪だと言われてしまうのですが
こういう大人数の演目を見る時には必ず
造作の整っていない個性的な顔立ちの人を探します。

個性的な顔立ちの人が化粧をして、皆と同じ衣装を着て、
カツラをかぶっているのですが、
必死に頑張っていれば頑張っているほど、
それがおかしくてずっと笑っているのです。

ホント、下衆ですね、私。

今回もけっこういました。ユニークな顔の人たち。
その人たちが踊り、表情を作るのを見て、
ずっと笑っていました。私が弱いのは特に口元から顎にかけてのラインです。
個性的な人たちはこのラインが極めて優秀です。
目が離せなくなります。

そういった楽しみも含めて
それぞれあっという間の一時間強でした。
帰りにDVDもそれぞれ買ってしまいましたし。

もしタイに行かれるなら、バンコクだけではなく
ちょっと足を伸ばしてパタヤはいかがでしょうか。
ヨーロッパの人たちが多く、異国情緒はバンコク以上ですし、
街中の退廃的な光景もバンコク以上です。

勉強になりますよ。ふふふ。