Razzle Dazzle

塩谷さん、世間というよりマスコミの皆さんに
叩かれていますね。

私はなにかデジャヴというか
とてもありふれた、なじみ深い話を延々と突きつけられているようで
何が面白いのかが、あまりよくわかりません。

私はこの手の茶番をみていると、
ミュージカル「Chicago」の「Razzle Dazzle」という歌を思いだします。

おおまかに言うと
ありふれた古いバカ話を提供しろ、
それにスパイスを加えて、細工して
楽しみやすい話にしたら、彼らは君をスターにする

という歌です。
Chicagoの舞台が1920年代のアメリカで、
その頃から進化があってもいいと思うんですが、
人間はつくづく進化しない生き物なのだなと、
自分も含めて思います。

だから歴史を学ぶ価値があるのだなと。

でも、こういう話を耳にすると
映画「Wの悲劇」で荒井晴彦先生と澤井信一郎先生が
三田佳子先生演じる羽鳥翔に言わせた名台詞が
いかにアバンギャルドで物事の本質を捉えていたかを改めて感じます。

「あたしたち、お客様に道徳教えるために芝居やってる
わけじゃないでしょ。私生活と舞台と、どんな関係があるの?
私生活がきれいじゃなきゃ、舞台に立つ資格がないっておっしゃるの?
それじゃ、どなたかしら? 舞台に立つ資格がおありになるの。
みんな資格なんか、ないんじゃないの。」

ホンモノは時代を超えて素晴らしい。
やっぱり「Chicago」と「Wの悲劇」は私にとって
バイブルの作品なのです。

塩谷さんにはもはや何の感想も感慨もありませんが
この話を改めて思い出させてくれたことには
感謝しなければですね。