ホルモン女装の系譜

前回の記事でホルモンについて考えているということを
書いていましたが、
書いてから、私が男性ホルモン過多の悪質な女装を目指したのは
どうしてだろう?といろいろ思い出していました。
思い出散歩です。

私の女装に影響を与えた悪質な女装として
二人の方が真っ先に浮かんできました。
三上博史さんが「あなただけ見えない」というドラマで演じた明美
そして、阿部寛さんが舞台「熱海殺人事件」で演じた木村伝兵衛

お二人とも男性という要素をきっちり残したまま
女装をしていたように思います。
こういう女装もありなんだなとなんとなく感じました。

男を残したままの女装というものには
やはりアングラな背景が見え隠れします。
三上さんの背中には寺山修二さんの影が、
阿部さんの背中にはつかこうへいさんの影が、
見えているような気がします。

社会への反骨というか、枠に収まりたくないという人間の叫びのようなもの
そういうものを背景に感じてしまい、
そこに共感する私がいるのを確認してしまうのです。

一方でもう一つの軸として
志村けんさんと柄本明さんの芸者コントというものにも
とても影響を受けました。

おちゃっぴきの年増の芸者という設定が私のオカマ心をくすぐりました。
そして、話の内容もえらくアバンギャルドだった気が。

その他にも
上岡龍太郎さんの番組に出ていた沖縄のタボ美ママや
元気が出るテレビに出ていたジェニーいとうさんなど

あと、日本初のトランスベスタイト(異性装)知事 青島幸男さんの
意地悪ばあさんからも影響が。

私が思い出せるだけでもこんなに。
偉大な先輩達を見て、妄想を膨らませ、
私は今日あるような気がします。