職業選択の自由

今いろいろと話題になっていますね。
風俗業界。
  
私は戦後の憲法で育っているので
日本国憲法第22条第1項 職業選択の自由という概念のもと
のほほんと生きていました。
  
だからといって
職業を自由に選べるから
その職を選んだのは自分の責任だろ!
などと言うほど子供でもありません。
  
世の中は中島みゆきさんの「愛だけを残せ」という歌詞のとおり
「選ぶつもりで選ばされる手品」
のようなことは往々にしてあり、
風俗業界で働かれている方の中には
本意ではないという方もいらっしゃいます。
  
また、外国には職業選択の自由という概念がなかったり
日本よりもさらに階級や偏見が厳しい国々があることも
理解しています。
  
ただ、日本の鷹揚な価値観の中で育った私には
職業に対する貴賎の意識はあまりありません。
風俗業も立派なサービス業だと私は思っていますし、
その仕事内容やサービスに尊敬や敬愛の念を持っています。
その仕事に対する報酬と業務内容がその人に
あっていれば、あまり問題とは思っていません。
  
今回の出来事で女性に対する侮辱という言葉が良く聞かれますが
それはそれで風俗産業という職業に対する偏見が
自分達の中にあるということにその人たちが気がついているのかが、
とても気にかかります。
  
あと、少ないかもしれませんが、
風俗という職業を選んで
誇りを持ってその職を全うされている方もいるように私には思えますし、
そういう人が居て欲しいと私は思っています。
なぜなら、それは立派な職業だから。
健全な職業意識というものがそこにはあってほしいのです。
  
これは日本国憲法という非常に世界でも特殊な憲法のもとに育った
鷹揚な価値観のオカマの戯言です。
でも、正論らしきものをしたり顔で言われると
本当にそれだけのことか?
とか
根深い問題が他にもあるのではないか?
ということをついつい考えてしまうのです。
  
これが国際社会の常識だ!と決め付ける人も
その常識の中身を考えてみる価値はあると思うのです。
  
常識とは幻想であって、価値観はどの国を問わず
一人ひとり人間の数だけ、多様にあると私は考えます。
  
風俗発言でいろいろ怒られている彼のことについて
私は特に好きでも、応援もしていませんが、
きっとこの人、そういう職業偏見があまり無い人なんだなと思うと
この事で彼を非難しようという気はおきません。甘いでしょうか?
 
ちなみに男性で風俗業を行っている人もいるということを
怒っている人たちはどれくらい知っているのでしょうか?
 
それもちょっと気がかりです。