日常を愛する国

日本という国の特徴は
人々が日常を重んじて積み重ねていくところにあると思う。
   
そんな日常を愛する国民にとって
非日常は得意分野ではない。
  
オリンピックなどの非日常的な行事で
日本人がなかなか成果を挙げられない
ということが昔からよく言われている。
  
それが真ならば、
その裏側も真で
日常の規律正しさと長期的に成長する力は
どこの国にも負けないくらい素晴らしい。
  
その能力で戦後の焼け野原から
豊かな国を作り出した。
    
一発勝負の世界や非日常の世界は
スポットライトを浴びて
華やかな世界に見えるが、
その一瞬のために膨大な労力を使っている。
おそらく日常を多少犠牲にして。
   
日本人は地道な日常の練習に力を入れることはまったく惜しまない。
時に練習に力を入れすぎて体を壊してしまうものもいるほどだ。
だが、それに比べると一瞬のための投資
というものに力があまり入らない。
  
近年豊かになってそこも強くしていきましょうという
意識が高められているが
おそらく根底に日常にきちんと研鑽を積んでいれば
大丈夫だろうという意識が根強い。
  
で、結論としてそれが駄目とかそういうことではないです。
そういう特性を持った国民なんだなと
世界からいろいろな国の人が集まる
スポーツの祭典を通じて私は感じました。
  
確かにその一瞬で世界が変わることもありますが
世界を本当に変えるのは日常の積み重ねだと思ってしまう私は
多分典型的な日本人なのでしょう。
  
そんな非日常ベタな私が非日常のショウガールをやっている
というのは不思議な話ですが、
非日常の場数をこなすからこそ、
日常ということを改めて考えるのです。
  
女装をやってて良かったわ。
ふふふ。