包帯のような嘘

どうしても最近頭から離れないのは
中島みゆきさんの「世情」という曲です。
 
その中で
「包帯のような嘘を見破ることで、学者は世間を見たような気になる」
という歌詞があるのですが、
最近では「学者」が増えたようで、
ネットを中心とした「正義」に名を借りた
言葉の暴力を見るたびにこの歌詞を思い出します。
 
いつだって「正義」を振りかざす人間は
「正義」を振りかざすことで、自分の溜飲を下げるというのが目的で、
大事なことからは目をそむけるのです。
 
正義は振りかざすものではなく
押し付けるものではなく
自分の中に降り積もらせるもの
そして、自分の行動に織り交ぜ、
常に再考察し、革新していくもの。
 
正義のために自分がやっていることが
非難している人と同じ類のことをしていると
鏡をみればわかることなのに。
 
だから、私は今日も鏡を見ます。
醜いのは百も承知だけど
美しくなりたくて
 
ディスプレイを見つめているよりも
私は鏡に私を映します。