柔らかな風

前回時の壁について
ぶち当たるのにあこがれるというのを書きましたが
考えてみるとやっぱり痛そうです。(いろんな意味で)
みゆきさんの歌世界で他の対処方法もあったので
こちらで私は行きたいと思います。
 
East Asiaという曲に
「山より高い壁が築き上げられても
 柔らかな風は笑って超えてゆく 力だけで心まで縛れやしない」
という一節があります。
私はそういえばこの部分の歌詞が好きだったなということを
ふと思い出したのです。
  
もしかすると女装という一種の飛び道具的なことをやるようになったのも
こういう技を使うのに役立つような気がしたからです。
  
中学時代、私が通っていた中学校は
ヤンキーと呼ばれる髪の毛が茶色くて暴力を好む人たちが
結構いて、周りでも「○○をシメた」とかそういうおっかない
会話がけっこう聞こえていましたが、
私は髪の毛真っ黒で普通の格好をしていたにもかかわらず
そういう被害をほとんど受けませんでした。
  
そこはやっぱり私が面白くて頭の良い子だったから(自分ではっきり言いました)、
自然とそういう暴力の壁、いじめの壁というのを乗り越えられたのだと思います。
  
大人になって、貧富の壁、社会的ステータスの壁というのにも
ぶつかりました。
その時も最初は頭がおかしくなりましたが、
頭を使って働いたり、気を回したり、そして女装をしたりという
飛び道具を使って何とか乗り越えてきました。
  
経験からいろいろな思考の軸、フレームを獲得してきた気がしますし、
私自身も変わりながら、生きてきました。
  
生まれがふたご座ということもあり
風のグループと言われる星座のせいか、
私は風が大好きです。
台風が来ると興奮するのできっと何かにぶつかって
死ぬタイプの人間だと思います。
  
今回、時の壁というものに気が付いたのですが
きっとこの壁も愚直にぶつかるのではなく
自分自身が変わったり、頭を使ったり、笑ったり
おかしなことをしながら、対応していくのかなと
ふと思いました。
  
そうしているうちに死んじゃうかもしれないけど
そういう壁がある方が人生は飽きないのではないかなと
思ったのです。
  
暇は女をブスにする。
ベッドの上で天井を見ながら
辛酸をなめたことのある私の結論です。
  
飽きないおもちゃをまた手にしたと思って
どっちにしても生き続けるのが性にあっている気がしました。