お客様は人間

AKBの川栄さんと入山さんの事件、
辛いですね。
以前番組で共演させていただいたAKBさんについては
いつも生暖かく応援させていただいています。
 
彼女たちのパワーの源泉は「会いにいけるアイドル」
という当初のキャッチフレーズからも、
握手会、劇場での公演などのライブでファンと交流するところから
始まっていると思います。
  
実は私も彼女たちを見習って
ライブでお客様と交流しなければと思い、
人見知りという本来の性分を捨て、
会いにいける女装として
新宿のCampy!barに入ることを決めたのです。
  
入ってみて、やはり吸収できることは多かったのですが
同時に危ない思いや嫌な思いもありました。
熱烈な男性ファンというのは残念ながらいませんが、
こちらは酒場なので、酔っ払いを相手にします。
酔い方の性質の悪い人も中にはいます。
また、執拗なボディタッチを試みようとする方、
私の体毛を見て、ライターで火をつけようとした方も。
  
私、女装はしていますが
そこそこの高等教育を受け、
企業でもトレーニングを積んだ39歳のおっさんです。
そのおっさんが冷徹に観察し、分析し、
さらにはきっちり値踏みまでして
にっこりと対応しているということを忘れるんでしょうかね。
まあ、それを忘れさせる美しさ、艶かしさというのは
私にも少し罪があるのかしら。
  
ほほほ。
   
私がお店に立つ目的のひとつはビッグデータの収集です。
ビッグデータというのは文字通り、大量のデータということですが
今までの人生で経験したさまざまな仮説やパターン分析を
実際にお客様を見ながら、検証し、精度を上げていっています。
お客様は神様でなく、人間だからです。
   
でも、もちろん私のことを好いてくださるファンの方との交流
というのが一番の目的ではありますが。。。
  
ふふふ。
    
今回のAKBさんたち、私よりもずっと若く、人生経験もまだ少なく、
体力的にも暴力には弱い立場なのに、
(アイドルになろうとしているくらいなので、
       精神力は私よりタフだとは思いますが)
そんな子達に刃物を使って切りつけるなんて、
犯人の方は心が病んでいたとしても許すことはできません。
  
でも、私がビッグデータを収集しているように
彼女たちもその大量のファンという情報体に触れることで
進化をしているはずなので、握手会や劇場での公演は
絶対にやめて欲しくないところです。
  
運営される側の方々もリスクとリターンが見合う、
最適な方法を探りながらの展開になるかと思います。
  
新宿の片隅から生暖かく応援している女装がいますので、
今後もがんばっていただきたいところです。