存在証明

昔から、小難しいショウをやるし、
ブログやHPでも小難しいことを書いているよね、
なんて言われます。
  
それは裏を返すと
もっとエンターテイメントに徹してわかりやすく楽しめるものをやれ
という批判を含んだ意見だということは理解しています。
  
もしかしたら、
私が女装をビジネスと割り切るのであれば
それでいいのかもしれません。
  
10年くらい前、久しぶりにあった大学の同級生に
自分は女装を止めたら死んでしまうという話をしたのを覚えています。
  
私にとって、女装はある意味生きていくために必須のものでした。
社会性のない、未熟で生意気な少年が大人になるのに、
注目を浴びたいけど、浴びられない目立ちたがりの少年が心のバランスをとるのに
大げさかもしれませんが女装は自分の存在証明となっていたのです。
  
そんな私がショウやブログで、多少歯ごたえのあるものばかり出すのは
私が女装を通じて繋がる人を選別したかったというのがあります。
  
そのために背伸びをしたショウを若い時からやってきました。
ちあきなおみさんや越路吹雪さん
もしかしたら20代の頃には良くわかっていなかったのかもしれませんが
自分なりに解釈を試みて、挑戦していきました。
難しいインタビュー形式のショウや自己満足のためのショウもやってきました。
  
背伸びをするために
私は小難しいことに取り組んで自分に成長を促しました。
女装で成長ってナンだ?って思うかもしれませんが
自分なりに辿り着きたいものは昔からいろいろあったのです。
  
その中で中傷もされてきました。長くてつまらないとか。
まぁその頃は私の技術が稚拙でしたから
仕方のないことだったと思います。
でも私を中傷した人間は勝手に消えていきました。
人を呪わば穴二つって本当なんですね。ほほほ。
  
女装を始めて18年を過ぎて、今は19年目になりますが、
今振り返るとのんびりと個性と技術を育ててこれたのは
これからの人生でも財産になるように思えます。
  
命短し、恋せよ乙女
なんて急き立てられるような日もありますが
私はもともとがトロいので、性に合いません。
  
とかいいつつ、何が起こるかわからないのが人生。
でも、ゆっくり育ったおかげで
そういう荒波も多少は対処できるようになった気がしています。
年の功とでもいうのでしょうか。
  
もしかしてこれからが私の旬?
なんて思いながらこれからも続けていくのだと思います。
  
私が小難しいことを書かなくなった日
それは私がはっきりとビジネスとして割り切ったのだと思ってください。
それはそれで面白いなと思うのですが、
そうなっても、あなたは私を愛してくれるかしら?
なんてね。ふふふ。