良い人じゃなくても好きだから

みんなから良い人と思われたいという人の話を二日連続で聞きました。
  
一人は同業他社に転職するけど、
今の職場の人に良い人と思われたままにしたい若い女性。
もう一人は付き合っていた人にも
良い人で居続けて、相手から別れを告げられた私より少し若い男性。
  
私は別に相談に乗るわけでもなく、
いつも通り、話を聞いたことに対して
好きなことを言っていたのですが、
結論からすると自分のしたいことをするならば
良い人でいるということは無理だよ。
ということをお話した気がします。
  
同業他社への転職は私も経験があります。
気の弱かった私は家業を継ぐと言って前の会社を辞めて
次の会社に移りました。
でもそんなことはすぐにバレてしまいました。
だって同業他社で、こんなとびっきりのカワイコちゃんが
転職したら、すぐに噂は広まっちゃうでしょ。ほほほ。
  
またその次に同業他社に行く機会があったのですが
その時はハッキリと気持ちを伝えてから言いました。
だって、転職を考え、実行したということから
もう気持ちは既に決まっていたのですから。
  
とても良くしてもらった人に
後足で砂をかけるようで辛かったのですが、
それで私は大人になるということを体感したような気がします。
  
私が良い子で居続けたなら
そもそも親の期待にも応えていたでしょうね。
40歳で女装を続けているというのが
後足で砂をかけ続けているようなものです。
  
そのせいか、私は良い人にあまり興味関心は持っていません。
  
同じように好きになった相手に対して、
良い人であり続けて、別れてしまったことがありました。
  
私にできる最上のおもてなしは
楽しい時間を過ごすということだったので
相手を笑わせ続けていたら、ある日
そういう対象(恋愛対象)と思えなくなった
と言われ、若かった私はショックで別れてしまったのです。
  
最善を尽くしていて、別れを切り出されたということで
私はその後4年くらい人と付き合うことができませんでした。
私の何がいけなかったのだろう。どうして私ではだめだったのだろう。
  
今にして思えば、ご縁だし、
良い人の面ばかり見せていて、子供のままごとみたいだったなと
すっきり割り切れるのですが、
そういうことも私はノロマなので、4年くらい時間をかけて、学んだのでした。
  
その後、私のボーイフレンドがアジア人ばかりになったというのは
しゃべり過ぎないように、面白がらせ過ぎないようにするためのような気がします。
  
で、今、私はどう考えているかというと
良い人であることは問題ではない。
悪い人である必要もない。
肝心なのはその人、状況が面白いか、
それを面白がれる自分であるかということです。
  
良い人であることで手痛い目に合うと
悪ぶったり、やさぐれたりすることがあります。
また、もっとぶっちゃけておけばよかったと思って、
ありのままの自分で行こうなんて考えてしまいがちです。
  
でも、ありのままの自分が面白ければいいのですが、
面白くないことが多いです。
(たまにそのままで面白い方も居ますが、その人はホンモノちゃんなので、
 良い人の反動でそうすることはないでしょう。)
  
ありのままかということが問題ではなく
装っても、それが自分と自分の好きな人にとって面白いかどうか。
というのがポイントです。
面白がって、楽しんで、いろいろなことを学んでゆくというのが
私にとって肉欲、愛欲に溺れるよりも大切なことなのです。
   
そういう面白いことを笑いながら過ごせる相手ができれば
最高なのですが、私の「面白い」がかなり偏りが激しいので
女装以外に友達がほとんど居ないというのは哀しい現実です。
  
でもそれも含めて面白がってしまう自分がいるので、
強がりでなく、一人でも寂しくないんだなって思えるのです。
ふふふ。