中国四国レディー一人旅

はい。お久しぶりです。
私は5日ほど中国四国を一人旅していました。
岡山で所用があって、ついでに高松と広島、出雲にいってきました。

お正月にも熊野詣でにでかけ、
信心深いレディーと言われる私は
今回、金刀比羅宮出雲大社厳島神社を訪ねてみました。

金刀比羅宮は「こんぴらさん」として親しまれている御宮で
階段が多いので有名です。
で、私、脚力に自信のあるレディだったので、
奥社とよばれる本宮の2倍くらいの高さのところまで行ってみたのですが、
キツかったです。階段の数が1368段もあるそうで、
ほとんど登山といった感覚でした。
きっと山岳信仰の要素が強いのだろうなぁと思いながら、
何故、人は山に敬意を払うのか、いろいろ考えてしまいました。
私の感じたことは、山はやっぱり宝の山で
いろいろな食物や資源を与えてくれると同時に、
人間の力の及ばない、圧倒的な力があり、
山にいると人は自分の存在や力がちっぽけなものだということを
確認することができる。
つまりは街で肥大化した自我から
謙虚さを取り戻すことができる場所なんだろうなと、
今風にいうとチルアウトというのでしょうか。
それにしてもあんなところまで階段を作り、道を作り、
寺社を建立した人々の信仰の力も感じたのでした。

出雲大社
松が印象的な神社でした。
周辺の整備された松の庭が公園のようでもあり、
金毘羅さんや熊野といった荒々しい自然の中の神社に比べると
非常に親しみやすい、だけど不思議な空気感のある場所でした。
縁結びの神様ということで若いカップルや学生さん達が多かったです。
縁というと戦後は男女の縁ばかりがクローズアップされてきましたが、
よく調べてみるとあらゆる巡り合わせを縁と呼んで、それを結んでくれるという
素敵な神様なんですね。
周辺に雪がまだ残っていたので、人はなぜ雪国に住むのかというのを
バスに揺られながらぼんやりと考えていました。
私は千葉の温暖な地に育ったので、寒くて、雪が降って不便なのに
なぜ雪国に暮らすのか、まったく理解ができなかったのです。
でも今回、実際に山や田園に広がる雪景色を見て、
あぁ、雪があるということは水資源が確保されている、
それは田畑や山を潤し、厳冬から植物を守ってくれているのだな
ということに気が付きました。
思ってみれば雪がたくさん降る地域は米所が多いなぁと。
つまり、冬の雪は見方を変えると貴重な水資源で、その資源があるからこそ
雪国の春夏秋は素晴らしいのだなと。綺麗で栄養のある水が海へ注ぎ込むから
海も豊かなんだろうなと。行ってみなければ気が付かないこともたくさんあるんですね。

厳島神社
今、大河ドラマ平清盛がやっているので、それで有名ですね。
今回、旅のともに内館牧子先生の毛利元就を持って行って読んでいました。
小旅行にハードカバー三冊を持っていくのは馬鹿ですが、
ここで今一度毛利元就の本を読み返しておきたかったのです。
なので、ここできっと元就は村上水軍に手伝ってもらいながら
大内の一万の軍を奇襲で破った場所なんだということばかり考えていました。
海中に立つ鳥居や満潮時には床下に水のくる社はとても興味深いものでした。
レディーは精をつけなければと、宮島で焼き牡蠣と生牡蠣を食べてきました。
少しは艶っぽくなったかしら。

さて、こんなに信心深いように見える私ですが、
神社に何かをお願いしているということはほとんどないんです。
行くと、来れてありがとうございました。東京で頑張ります。
ということしか言っていません。
それは願望は自分で叶えるもので、神社はコミットメント(約束・誓い)をする
場所だと思っているからです。
感覚としては偉大な先達に会いに行く感じで、
人々の祈りや信仰心の気が溢れる場所で、
その祈りを込めた寺社仏閣や敷地に溢れる空気感を楽しみに行くという感じです。

今年はたくさんの神様とお約束をしたので、
頑張らないといけないですね。
これも一種の他力だと思っています。